楽しそうな予告編をちらっと見ただけで「観る!」と決めて行って来た『ワンス・アポン・ア・タイム・イン・ハリウッド』、想像と違っていました‥。
私が見たのはこんなに長い予告じゃなかったけど、これかなりネタバレしちゃってる‥↓
以下さらに(うっすらですが)ネタバレ含みます。
*ブルース・リーの大ファンか、暴力シーン苦手な人にはおすすめしません*
この動画のコメント欄にも「この予告編、実際のプロットとは全く関係ないとこがいいね。たくさんの人が軽いコメディを見に行ったつもりで、えげつなさにショックを受けるだろうな」みたいなこと書いてる人がいて、それ私ーーーーー!!!と笑ってしまいました。
そのコメントへの返信で「タランティーノなんだから、どんなのか予想できるはずでしょ」的なのが多数あったんですが、それはまさに夫が私に言ったセリフ。
ひとりで観に行って、帰宅後「思ったのと違った。ものすごい暴力シーンがあってドキドキした」とブツブツ言うと、「タランティーノだからね」だって…。
名前はもちろん知ってるけど、じつは予告を見かけたときタランティーノだって気づかなかったというかスルーしちゃったみたい。
てか、そもそもタランティーノ映画がどういうものなんだかよくわかってないのがダメですね。考えてみたら、タランティーノの監督作品って『イングロリアス・バスターズ』しか見たことないし。
とにかく、「60年代のハリウッドの裏側?の話らしい」「当時実在した俳優さんがたくさん出てくるっぽい」「ブルース・リーが出る!!!」というのが観たくなったきっかけで、すっごくワクワク期待してたんです。
ところがふたを開けてみたら…
ええええーーー?
思ったより出て来ないじゃん、往年の大スター。
60年代のドラマや当時活躍した俳優さんをよく知ってる人はわかるのかもしれないけど。
私がかろうじて知ってるのはスティーブ・マックイーンくらい。それも最初に字幕で「スティーブ・マックイーン」と出るからわかっただけで、それ以降は目で追ってなきゃだれがだれやら判別不能になってしまうほどインパクト薄かった。(出番もほぼカメオ的なささやかなものでしたが)
ほかにもアル・パチーノの名前を見たとき、てっきり60年代当時の「若いアル・パチーノ」が出てくると思い込んだ自分が浅はかでした…(今調べたら、彼の出世作『ゴッド・ファーザー』第1作の公開は1972年だった)よく考えれば、パチーノ本人が出演するなら若いバージョンのはずなかったのにね。
また、ロマン・ポランスキー、シャロン・テートなどが出てきたあたりで「ん?」とイヤな予感がし始め… しまいにはチャールズ・マンソンらしき人物も登場!
またか!
シャロン・テート殺害事件の話だったの?これ。(→o←)
最近チャールズ・マンソンに関するドラマや映画がやたら多くて食傷気味の私。
「ラストは血みどろの殺りく事件で終わるの?」と、なんか急にテンション下がりました。見る前に情報入れとけよって話ですが。
おまけにお目当てのブルース・リーの扱いがかなりひどい。
これも予告編をちゃんと見ていたら予想がついたはずですが。
ほとんど白人ばかりのキャストの中、唯一のアジア人、しかも大スター、いや伝説の人なのに、かなり茶化されてて涙出ます。大ファンってわけじゃない私がこうなんだから、大ファンの人が見たらもっと憤慨するんじゃないでしょうか。
あと、最大の不満は、お話があちこち飛びまくってわかりにくい!
というか「ストーリー」はほぼ「ない」と言っても語弊ないかも。
この話、どこへ行っちゃうんだろうと思いつつ、2時間くらいは行ったり来たり、とめどない感じでした。(※この映画、2時間40分もあったんですよ…上映前の予告編なんかも含めると丸3時間以上座ってておしり痛くなったし、そんなに長いとは知らず、買い物に行く時間なくなっちゃったよ!←下調べしなさすぎ?)
後半ようやくストーリーらしきものが現れますが、
それが意外な方向へ。
***ここからは重要なネタバレ***
シャロン・テートが殺される話かと思いきや、
歴史上、シャロン・テート含む5人を殺すはずだった犯人たちが、この映画では逆に殺されちゃいました。
そのシーンがめちゃくちゃ暴力的で見ておれず、目を背けて耳をふさぎ「ぎえええ」となってました、私は。
とは言え、この映画の中でいちばん好きなシーンもこの場面(の直前)なんです。
ブラッド・ピット演じるスタントマンのクリフが、自分の犬ブランディに命令するシーンがすっごい痛快。そこだけもう一度見たいくらい。ブランディのクリフへの忠実さに涙出ます。ご主人様のためなら、殺されても犯人に食らいついて離さないんじゃなかろうかとハラハラしましたが、死ななくてよかったー。
それにしても、クリフ強すぎ。
ハイになって幻覚と現実の区別がつかないくらいフラフラな状態で犯人たちをぶちのめしちゃうし、その前にあのブルース・リーを叩きのめしてたし(←これありえないだろうと思うけど)。
だけどブラッド・ピットもレオナルド・ディカプリオも、歳をとったなあああとしみじみ感じさせられた映画でした。
いまだに若い頃の印象がぬぐいきれないディカプリオが汚い言葉をわめき散らし、呑んだくれのしみったれおやじみたいな役を演じるのはちょっと切なかったです。
次はもうちょっとクリーンな役で見てみたいな。
気づいたらネガティブなことばかりになっちゃったけど、退屈だったわけではなく、3時間近い長さなのに、長い!とは感じなかったです。
以下、登場した俳優さん数人について一言ずつ。
●マーゴ・ロビー(シャロン・テート)
…典型的な頭からっぽのブロンド娘みたいな描かれ方で、とっても美人なんだけどそれだけって感じ。マーゴである必要あった???もったいない。でもかわいいから目の保養になりました。
●ダコタ・ファニング(マンソンファミリーの1人)
…『アイ・アム・サム』や『シャーロットのおくりもの』でのかわいらしかったダコタが25歳になって(撮影当時は24歳とかだろうけど)すっごい汚い言葉遣いしてるのがおばちゃん切なかったよ…。※ほとんどカメオでした
●ルーク・ペリー(スコット・ランサー)
…名前しか知らない役者さんでしたが、これが遺作かあと思うとしみじみ。ほとんどカメオでしたが。
●マーガレット・クアリー(プシーキャット、「ファミリー」の1人)
…どこかで見た顔だと思ったら The Leftovers のジルだった!
モデル/女優のアンディ・マクダウェルの娘なだけに(?)すらりとしたモデル体型にかわいらしい顔のマーガレット、今回はレフトオーバーズのジルとは全く違う雰囲気でした。
●オースティン・バトラー(チャールズ "テックス" ワトソン、「ファミリー」の1人)
…私にとっては『キャリーの日記(The Carrie Diaries)』のブロンドのイメージが強いオースティンが黒髪で登場。馬を乗りこなすシーンはかっこよかった。ちなみに彼、最近エルビス・プレスリーの伝記映画でエルビス役に大抜擢されて話題になりました。
●リーナ・ダナム(「ファミリー」の1人)
…クレジットに出てたけどどの人かわからなかった!メイクアップで別人になってたのかな?
●クリフトン・コリンズ・Jr
…99%カメオですが、西部劇(劇中劇)のシーンに出てきてちょっと笑いました。『ウエストワールド』へのオマージュ?と。ローレンス役はかなり印象的だったので。
ほかに有名人の子どもが何人か出てたという記事を見つけたので貼っておきます:
From Rumer Willis to Maya Hawke: All the Famous Kids in Once Upon a Time... in Hollywood
この記事によれば、前述のマーガレット・クアリーのほかにブルース・ウィリスとデミ・ムーアの娘(ルーマー・ウィリス)、イーサン・ホークとウマ・サーマンの娘(マヤ・ホーク)、ケビン・スミスの娘(ハーリー・クイン・スミス)が出てたんですねえ。
ぜんっぜんわからなかったので、もう一度確認してみたいなあ。
もう映画館には観に行かないけど、いろいろ調べた今、見直したらもう少し内容わかるだろうしね。
Posted on Friday, August 2, 2019
(いつものごとく、ちょこちょこ書いてたら観てからずいぶん日にち経ってしまい、8月になっちゃった…)
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