2016年8月12日金曜日

『ベイツ・モーテル』シーズン4 ネタバレ感想その1(長文)

シーズン3を観た後、しばらくふぬけ状態で「ベイツモーテルロス」に陥ってた私(『トゥルー・ブラッド』を観終わったときも同じ状態だった)。

ところが、その後すぐ、『ベイツ・モーテル』シーズン4も2日で観てしまった。どんな方法で観たかは聞かないで(汗)。

まあ1シーズンにつき10話しかないので、1話42分として420分=7時間、長めの映画3本分と思えばアリ…?(と自分に言い聞かせる)

泣いても笑ってもあと1シーズンで終わり。

今になって「なぜリアルタイムで観ておかなかったのか!!!」と歯ぎしりして悔しがってる私。

Facebookより

せっかくバンクーバー近郊で撮影してたのに&撮影情報も知ってたことがあったのに、このドラマにほとんど興味なくて見に行こうと思わなかった自分をなぐってやりたい(;_;) 

一度はすぐ近所の、よくパソコン作業をしに行く場所で撮影があったのに、ドラマを観てなかったのでセットを写真に撮るだけで満足しちゃってたし(こちら)。そのときのシーンがシーズン4の第1話でさっそく出てきて、「もう少し粘っておけばディランが見られたかも」と思うと、地団駄モノですよ、ホントに(苦笑)。


それはともかく、シーズン5開始は来年3月とかのはずで、半年以上待たねばなりません。その間にすっかり話を忘れそうなんで、感想とともになるべくあらすじもメモしときます。ネタバレが知りたくない方は見ないでやってくださいませ〜。

※長くなりすぎたので最後の二話の重要なネタバレを含む部分は分けます→こちら




ここから先、うっすらネタバレあり。

※一通り見ただけで書いてるので間違いや勘違いもあるかも。あしからず。



「シーズン3はノーマンの狂気が前面に押し出されてて不気味さ倍増」とシーズン3の感想に書いてたけど、シーズン4はシーズン3どころの狂気じゃなかった(-_-;

けど、シーズン3のような「サイドストーリー」的な部分がほとんどなく、ノーマンがしだいに狂って行く様子に焦点がしぼられていたのはある意味よかった。

逆に、売春組織や麻薬組織のゴタゴタみたいな余分な(?)話がなければ、ノーマンの狂気がここまで進むのに4シーズンも必要なかったのかもね。

そして、最終話があまりにきれいに(?)まとまっていたので、ここで終わってもいいんじゃないかと思ってしまった。それについては別途。

シーズン5では歌手のリアナが映画で絶叫していた女性マリオンにキャスティングされてるので、

(この人↓)
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もしかして、シーズン5はいきなりノーマンが大人になってからのお話になるのかしらとも思ったり。そんなわけはないか。あの映画を再現するとしたら、10話もいらないもんなあ。


ここから先は思いっきりネタバレ。
まっさらな状態でシーズン4を観たい方はご注意。







ノーマの「結婚」


シーズン3の最後にブラッドリーを殺したあと、どこだかわからない草原で目覚めるノーマンは声をかけてきた農夫に殴りかかり、逆にのされて精神病院へ。

ノーマンの異常な行動に手を負えなくなり、さすがに怖くなったノーマはなんとかして少し離れたところにある質の良い治療施設(パインビュー)に入れようと奔走。

そこでロメロに「息子を施設に入れるための保険が必要だから結婚して」と頼みに行くノーマ、ぶっ飛んだ思考回路だなあとビックリ。まあ、ほかに策がないので当たって砕けろ的な気持ちだったのかな。

追いつめられて半ば開き直ってたんだろうけど、少しはロメロに好意を持っているから考えついたのだと思いたい(^^;

「あなたが私にひかれているのは知ってるわ。寝たげるわよ」とか言っちゃう高飛車なノーマでも、いくらなんでも生理的に受け付けない、嫌いな男に結婚してとは言わないと思うので。

最初は即座に断ったロメロも、結局は考え直して承諾。

シーズン3で殺したボブの持っていた大金からパインビューにわいろを渡し、長いウェイティング・リストをすっ飛ばしてノーマンを入居させることにも成功。


さすが(?)ロメロ、やり手(?)だわ〜。

でも、イヤイヤやってるわけじゃなくて、ノーマを助けられるのが嬉しいように見えたし、ロメロもノーマのことがひそかに好きだったんだと思う。本人が自覚してたかどうかは別として。

ノーマが精神的にボロボロの状態でロメロと深い関係になることを求めたとき、「これはよくない」と理性的でいられるのもすごい。「いいの、ほんとに望んでるの」と押し切るノーマに「本当に?」と何度も確かめてたし。

弱ってる女につけ込もうとしないところに「男」を感じる(*´▽`*)

で、ふたりが結ばれた翌朝、ものすごくきまり悪そうにぎこちない会話をして、バタバタと家を出たノーマが車の中で思い出し笑いのようににっこりするのがかわいかった。やっぱ、彼の愛情を感じて嬉しかったのね(*^-^*)


そのまま2人があっというまに「本当の夫婦」になっていくのは、ちょっぴり唐突に感じないでもなかったものの、私も嬉しかった。今までお互い見ないようにしていた「相手への想い」が、たがが外されて「なるべくなった」みたいで。

ロメロも清廉潔白な男とは言えないけど、ある意味初めてのまっとうな結婚生活を満喫するノーマ、ほんとに幸せそうだったのに、、、


私の一番好きなシーンは含まれてないけど↑「ノーメロ」(ノーマ+ロメロ)の名シーン集

ふたりのいちばん好きなシーンは、ノーマがこれまで隠し通して来た兄との関係をぶちまけ、これで終わり、とあきらめ切ったところ。ロメロの無条件の愛を見た気がして感動、ウルウル。

そんなささやかな幸せも長続きしないのよね(;_;)


エスカレートするノーマンの狂気


施設に入れられて(形式的には「自発的に入所」したことになってるけど)しばらくは医師(Dr.エドワーズ)とのセッションにも全く協力的ではなかったノーマン、シーズン4前半ではほとんど正気でいる時間がなくて、もうこのままなのかとやきもき。

しかし、ある事件をきっかけに自分がブラックアウトしていたことに気づいたノーマンが、逆にそれで一時「目が覚めた」状態になり、「ぼくはどこかおかしい。よくなりたい。なんでもするから助けて下さい」とDr.エドワーズに泣きながら懇願するシーンでは、希望の光が見えたのもつかの間…

そのままカウンセリングや治療を続けていたら少しずつ回復に向かったのかもしれないのに、新聞で母親の結婚を知ったノーマンはあっというまに狂気を取り戻してしまう(って言い方はヘン?)。

…母親に裏切られたと感じ意気消沈するノーマンになぜか「はみだしっ子」のグレアムを感じてしまったのは私だけ?

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医師を説得してムリヤリ自宅に戻ったノーマンは、自分と母親のあいだに入り込んだロメロに激怒して「あんたなんか大嫌いだ」と斧をふり回し、完全にコントロールを失ってて怖かった(-_-; 

そのときブラックアウトしてロメロを殺すのかと思ったら、納屋を壊しただけだったのはちょっぴり拍子抜け(いや、殺してほしくないけども)。


ディランとノーマの決別


そんな状態のノーマンとノーマを2人きりにはさせておけないと心配するロメロは、ディランを呼び出して「ノーマンのことになるとノーマには冷静な判断ができない。家族が2人(=ディランとロメロ)署名をすれば強制入院させることができる」と相談。



ディランが「もう一度ノーマと話してみる」と言ったのは、少し前、エマから「お母さんに借りた上着のポケットにイヤリングが片方入ってた」と渡されたイヤリングが「エマの母親のだ」と気づいていたから。

(一度ちらっと会っただけの女性のイヤリングなんてよく覚えてたね?)

「なんでエマのお母さんのイヤリングを持ってたんだ」と問いつめてもしらばっくれるノーマ、当然「ノーマンを施設に入れるべきだ」という言葉には耳を貸すはずもない。

ディランは「もうこれ以上はムリだ」とノーマを突き放し、ノーマンを「これで最後」かのようにしっかりハグして去って行く…

このとき何がなんでも強制入院させておけばよかったのに(→o←)


ロメロとノーマの決別


ディランから「ロメロもノーマンを施設に入れるべきだと言っている」と聞いたノーマはロメロに会いに行き、「私がいちばんノーマンのことをわかってるのよ。あなたに何がわかるの」と大爆発。

あーあ、やっちゃった。

ノーマって、めちゃくちゃスウィートにもなれるけど、急に爆発して別人のように当たり散らすことがあるのよね。その日の朝ラブラブだったなのに、ひとつ気に入らないことがあるとガラリと豹変してののしるんだもの。溺愛するノーマン相手でも同じだから、ロメロを愛してないから八つ当たりしたってわけじゃないと思う。

帰宅後、後悔し始めたのか泣き始め、ノーマンに慰められる始末。


運命の夜


ノーマは「何があってもあなたを愛してます。ごめんなさい」と書いたメモとともに結婚指輪を封筒に入れ、枕元に置くと体をふるわせて号泣。

愛してるのに別れを選ぶのは、夫よりノーマンのほうが大事なのか、それともあれだけキレたんだから許してもらえないと思ってるのか…

もしかしたら、ノーマンの狂気をわかっていて、ロメロにその責任を負わせるわけにいかないと決心したのか??

いずれにせよ、別れる覚悟だったのは間違いなさそう。

そこにノーマンがやって来て「前に引っ越したいって言ってたハワイに行こう」となぐさめ、2人はたわいもない会話をしてノーマも笑顔を取り戻し、眠りにつくのでした。


ノーマがぐっすり眠り込むと、いっしょに横になっていたノーマンはむくりと起き上がり、封鎖してあった地下の暖炉に火をくべ、家中の換気窓を閉めて、母親の横に戻ります。

ここのくだりがのろのろしていてちょっとイライラしたけど(苦笑)、ノーマンが何をしたいのかよくわかってなかった私もそうとうのぼんくらだった(-_-;

どれだけ時間が経ったのかわからないけど、ののしられてもやっぱりノーマが心配になったんであろうロメロがやって来て異常に気づきます。

寝室のドアを開けると、そこには意識を失ったノーマとノーマンがΣ(゚∇゚*)!!

窓をあけ、2人を廊下に運び出し、必死で人工呼吸を繰り返すロメロの表情が切なくて泣ける。(;_;)



(「911!(=さっさと救急車呼ばんかい!)」と叫んだら、冷静な夫が「彼も訓練受けてるはず」と一言。そうだ、ロメロは警官だった。)

その時点では、きっと息を吹き返すに違いないと思ってた私。
まさかこんなあっけない死に方はしないだろう、と。


エマとディラン


シーズン4ではほとんど「添え物」的な2人ですが、彼らのお話も一応メモ。

エマの肺移植手術はぶじ成功したものの、もっといい病院のあるシアトルに父親と引っ越すことになり、ディランもシアトルで仕事を見つけていっしょに引っ越すことを決意。

シアトルで新しい仕事の面接を受けるディランがバカ正直に地元でドラッグの売人をやっていたことを話してしまうのがすごい。どこまで実直な…ほとんど愚直だけど、いい人だ(;_;) 自己中心であくどいことやってるキャラが多いドラマの中、彼だけは輝いて見える(*´▽`*)


エマの話は今やノーマンとはほとんど関係なくなってきたけど、「ディランが引っ越してベイツ一家と疎遠になる」にはエマの存在が必要だったのかな?

最後にディランがノーマンと電話で話したとき「もう連絡してくるな」と言われて、ほんとに連絡を完全に絶ったのかどうかはシーズン5を待つしかないですね。

どうでもいい話だけど、エマの手術が行われた「ポートランドの病院のロビー」が私が見に行ったセット(こちら)だったので、ちょっと(かなり?)興奮。冒頭にも書いたけど、あそこにディランが来てたのか〜!!!と、歯ぎしり&地団駄踏みました(苦笑)。


シーズン4の新キャラ〜パインビュー関係者


Dr.エドワーズ

パインビューの精神科医。色仕掛けでノーマンを施設に入れようとするノーマを「わたしはゲイだ」とはねのけるのが笑えた(笑)。ホントにゲイなのか、ノーマを退けるためのウソなのかは不明。

ノーマンがノーマにとってかわるのを目にして彼の問題を特定するものの、「自発的に入院した」ノーマンを強制的に引き止めることができず、ノーマンの涙ながらの説得に負けて(だまされて?)退院を許可したばかりに悲劇が(;_;)




ジュリアン

『プリズン・ブレイク』『トゥルー・ブラッド』では10代?くらいの青年を演じていた役者さんも30を過ぎ、ちょっとぽっちゃりさんになって登場。

ノーマンがパインビューで出会う入院患者のひとりですが、見た目はどこもおかしくないので「自分が邪魔な家族に入れられている」というのは本当なのかも?

ノーマンと連れ立って施設を脱走したりするトラブルメーカーだけど、最後はノーマンに「きみと違ってぼくは頭がいいからここを出られる」とかさんざんなことを言われてたのがかわいそうでした。


「ぼくはふつうの人間だと世間に思わせることができる」って…!(^^;

ノーマンの「善人面」は実は計算だったのかと少しビックリ。もちろん、全てが演技ってわけじゃないと思う(思いたい)けど。

その2に続きます。

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Posted on Friday, August 12, 2016
(日本はお盆真っ盛りですね!)

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