2026年7月31日金曜日

『オデュッセイア』感想など

アメリカ・カナダでは7月17日に公開された『オデュッセイア(原題 "The Odyssey")』、まずは普通のスクリーンで観てきました。


クリストファー・ノーラン監督超大作『オデュッセイア』本予告


観た直後にブルースカイにポストしたこと(ネタバレなし):

お話を全く知らなくても大丈夫だった! 

観たあとでウィキペディアとかSNSの感想とか読みまくっています。 
やはりIMAXの方だと字幕の機械に対応してなかったので、まずふつうのスクリーンで観てよかった。 

ちなみに音響の関係で登場人物が言ってることが聞き取れないことの多いノーラン作品にしては聞き取りやすかったです。馴染みない固有名詞が多いので字幕の機械を借りたのはその点とても助かった。


字幕機械↑の話に補足すると、正直、字幕の機械がなければ、登場人物の名前が把握できなかったと思います。もともとはギリシャ語の名前だと思うんですが、発音が日本語からはかけ離れていますしね。とは言っても、日本語で聞いてもわけわからないと思いますが(苦笑)。

(ここからは長々と私自身の話をしているので、すっ飛ばしたい方は「ここからネタバレ」のところまで飛ばしてしまってくださいね)

来週、IMAX 70mmフィルムのスクリーンの予約は入れてあるのですが、そちらのスクリーンは字幕の機械が対応しておらず、また、SNSを見てるとネタバレが流れてきてしまうため、早く見たかったのです。まず普通スクリーンでまっさらな状態で見て、そのあとウィキで原作のあらすじなどを読み込み、おさらいしてから IMAX にのぞもう、という考えもありました。
*これ先週書いた部分なので「来週」になってますが、実際は明日 (7/29) です!

ちなみに推奨の「IMAX 70mmフィルム」で見ようと思うと、公開直後はほぼ満席でした。希望する「後方真ん中席」は、予約できる日程ではすでにいっぱいで、いちばんうしろの席が確保できる直近の日が公開後2週間ほど経ってからでした。(それでも夕方は取れないので、夫が休みをとって🤣昼間の席を取りました。私は夏休み中♪)

なんでここまでずーっといっぱいなの?と思ってたら、IMAX 70mm 対応の映画館が世界で41ヶ所しかないためのようです。アメリカに25ヶ所、カナダは9ヶ所、日本には… ありません。

(日本のみなさん、IMAX 70mm を体験しにカナダに来ませんか😆)

ちなみにカナダの、私が住んでいるバンクーバー近郊には2ヶ所あります。

まだ IMAX を体験していない時点で言うと、普通のスクリーンでも十分楽しめましたけどね。


さて、前置きがながーくなりましたが、以下、原作の内容をまったく知らない状態で見た私の感想です。


***ここからネタバレありの感想***


オデュッセイア(人名)やトロイの木馬の話くらいしか知らずに観た自分としては、冒頭は正直、ちょっととまどいました。最初ペネロペが囚われの身なのか?と誤解してしまいましたし。

原作を知らないので、字幕を見ても、人名がたくさん出てくるとこんがらがったりしましたが、有名な俳優さんが多くキャストされていたおかげで、顔が判別できないゆえの混乱は避けられました。その点、とても助かりました。ただ、せっかくの素晴らしい役者さんの出番がちょっとしかない、というきらいはありました。

トム・ホランドがマット・デイモンとアン・ハサウェイの息子役、というのは少々(年齢的にも見た目的にも)無理があるなとは思うんだけど、みんな役になりきっているので、そこまでの違和感はなかったです。

ヘレネ役が黒人のルピタ・ニョンゴとか、アキレウスがトランスのエリオット・ペイジだとか、それに対するバッシングコメントがSNSで流れてきていた(ブルースカイに書いていた「見たくなかったネタバレ」の一つがこれです)のですが、実際はエリオット・ペイジが演じたのはシノンという兵士でした。

絶世の美女であるヘレネがルピタ、というのは問題ないです。ルピタ、絶世の美女なんだし。

問題は、ネタバレのせいで「エリオット・ペイジはアキレウス役」と思い込んでしまったこと。シノンは仮の名前なんだろうか、とか、いずれアキレウスになる(?)んだろう、とか、ストーリーとまるっきり関係ないところでいろいろかんぐりながら観る、という、今考えたら無駄なことをしていました🤣

これは、お話を知っていれば考える必要もなかったことですね。

というか、あとで知ったのですが、シノンは『オデュッセイア』本編には登場しないそうです。『オデュッセイア』の前の『イーリアス』でもなく、ウェルギリウスというローマの詩人による『アエネーイス』という叙事詩の登場人物だそう。

お話は、タイムラインも場所もさまざまなんですが、一応ついていけました。

おおまかに言うと、

タイムライン:トロイア戦争の前、最中、その後と、過去と現在が入り乱れます。

場所:イタケー、トロイア(戦争中)、トロイアからイタケーへの道中のさまざまな場所、謎の美女(シャーリーズ・セロン)のいる島など、回想シーン含めあちこち飛びます。


私にとってのハイライトは、ブルースカイに書きましたがワンコのシーンです。

実は声をあげそうになるほど泣いてしまったシーンがあって(家で見てたら絶対声出して泣いてた)、そのシーンが原作にちゃんとあった、と知って、ウィキのその記述を読んで今また泣いてる😭 
わんこ🐶がらみのシーンです。オデュッセイアのお話に詳しい人は、それだけでピンとくると思う。 
他にもちょっとウルっときたシーンはあったけど、このシーンが私にとっていちばんグッときたな。もう一度見たい。

と書いていました。

< ここからは、IMAX(70mm)を観てから書いてます >

↑せっかく「もう一度」観に行ったのに、なんと!!!この感激のシーンでトイレに立ってしまいました(→o←) 階段をおりはじめて🐶シーンだと気づいてあわてて席に戻ったんですが、オデュッセウスとわんこの感動の再会シーンを見のがしてしまいました…😭

ショック。ショック。もう一度観ないと😆


それはともかく、少し時間が経ってまたうっすら、何を思ったか忘れかけていたんですが、今日(7/29)IMAXで見直して思い出しました。

○今回も前回も「???」だったこと:

・巨人の洞穴から逃げ出そうとしたとき、無事に逃げ出せたように見えたのにまた穴に戻ったよね??なぜ???(←夫の意見:逃げきれなかった人たちがいたのでオデュッセウスは戻ったんじゃないか?)

・物乞いに扮装したオデュッセウスがペネロペと話しているとき、老婆が足を洗おうとして「はっ」としてオデュッセウスだと気づくのはなぜ?(←夫の説明:私が覚えてなかっただけで、狩をして怪我をした足の手当てをしたのが同じ老婆だったらしい)

・アガメムノンが顔を一切出さないのはなぜ?

→ストーリーには関係ないですけどね。調べたら演じたのはベニー・サフディ。『スマッシング・マシーン』の監督で、エキストラやった時に間近で見た人なのでなんで顔出さないのかなと単純に疑問に思いました。顔も出ないし最初は誰なのかもはっきりしないので、のちに弟がアガメムノンの死を語るときにちょっぴり混乱したんですよね。

・シノン、1回めに見たときは「死んだ」ところを見てないと思うんだけど、ハデスにいたってことは死んだのよね。あれ?死んだシーン見のがしたのかな?と思って今回はしっかり見てたけど、やっぱりこときれるところは明確に見せてなくないですか?謎。


○前回は思わなかったけど今回思ったこと:

・後半はヒーローぽくてかっこいいけど、島流しになる前のオデュッセウスって、けっこう傲慢だよね?部下の言うことを聞き入れず、自分の思う通りにことを運ぼうとする。それが結局、みんなを死なせることになったんじゃないのかな。


○前回見たあとにSNSで英語圏の方々の意見が分かれていておもしろかったこと:

ゼンデイヤがアテナとしてオデュッセウスの前に現れるのは、「アテナ自身の顔がゼンデイヤ」とする人と、「アテナの顔が(戦時中に殺した)ゼンデイヤの顔に見えているだけ」とする人とに分かれます。

また、戦争で殺された(頭を切り落とされた)のはアテナ像(ゼンデイヤはアテナの象徴)であって、あの少女は存在しない、と解釈する人もいて、おもしろいな、そこまで深読みするか、と思いました。

実際はどういうねらいだったのか、監督の意図を知りたいけれど、(SNSで聞いたところによると)それぞれの解釈にまかせる、だそう。←ほんとかどうかは未確認

私自身は、ゼンデイヤ(少女)が捕まっているシーンを見て「罪悪感から、アテナの顔が殺した少女の顔に見えていたのか」とハッとして感激したんですけどね。


○ほか、ランダムな感想

『ベイツ・モーテル』のチック、『ウォーキング・デッド』のベータなどの快演でなじみ深いライアン・ハーストがメントールとして登場しましたが、あっけなく殺されてしまったのは残念でした。また、mentor(メンター)という英単語の語源はこのキャラなんですね。知らなかった…。

彼と、カリュプソ役のシャーリーズ・セロン、アテナ役のゼンデイヤなどは配役がピッタリだなと思いました。

もうひとり、あっけなく死んでしまって残念だったのが、唯一の東アジア系俳優、ウィル・ユン・リー。ほとんどセリフもなかったし。でも彼の出演は嬉しかった!

ほか、悪役やおどけた役のイメージの強いジョン・レグザイモが、今回はとてもシリアスに、目が見えないけどオディシウスに忠実な豚飼いの老人にぴったりな演技を見せていました(調べたら、原作では目が見えるキャラらしいけど)。何かの賞にノミネートされてほしいくらいです。

あと、キルケー(サマンサ・モートン)のシーン、アニマトロニクスなどを駆使して撮影したもので、CGじゃないと知ってビックリ (@_@)

そういう撮影裏話で驚いた話をもうひとつ。巨人とオディシウスたちのシーンでもCGナシ、7フィート(約213センチ)規模の長身の人たちと、小柄なスタントマンたちを使っているんだそう。中でも、マット・デーモンのスタントダブルをつとめたのは140センチもないカナダ人女性なんだそうです。

そこまでリアルを追求するノーラン監督もすごいけど、実際にやってみせるスタッフや俳優さんたちも限りなくすごい…。

俳優さんたちを木馬に詰め込んじゃうとか、そこまでする必要はあった??と思う部分もありますけどね。

最後に、心に残ったセリフを。

ペネロペと息子テレマコスとの会話で、「自分(テレマコス)がいないと王座を失ってしまう」という息子にペネロペが「王座は男しか座れないからね💢 私はこの20年、その空っぽの王座に座ってるのに💢」とキレるんです。「私の長年の経験はおまえのあごヒゲに比べたら取るに足りないんだ」と。

それを聞いて、思わず最近日本で話題になっていた「女性天皇を認めない」話を思いました。これって日本だけの問題じゃなかったのか、と。


さて、ものすごく長くなってしまいました。まだ書ききれてないけど、いいかげん終わります。

ちなみに、前半は通常のスクリーンで見た直後、途中は IMAX で見る直前、そして後半は IMAX 見た直後に書いて、「ランダムな感想」以降は7/31に書きました。途中で「今日」とか「来週」とかいうのは、修正せずに注意書きだけしています。

なお、IMAX 70mmフィルムで見る価値はあるか?という点ですが、、、

正直、ふつうのスクリーンでも大丈夫でした!IMAXだと海が大きく見えるなどの利点はありますけど、ストーリーを楽しむ意味ではどちらでもいいと私は思います。

とりあえずあまりできないことなので、70mmフィルムを経験しておいて損はないですけどね。


2026年7月31日(金)午後4時すぎ
世間は明日から3連休です!私は絶賛夏休み中。


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